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国際バカロレア資格を使って世界ランキング上位のアメリカの大学を受験するデメリット

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17年間に渡る海外子育ての経験から様々な切口にて 同じ類に悩む人へ情報を発信しています。 元幼稚園教論 元公文インストラクター 米国NLP協会™プラクティショナー
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以前に国際バカロレア資格を使って世界大学ランキング上位のイギリスの大学に入学する
という記事をご紹介しましたが今回はアメリカ編です。

日本人がアメリカの大学へ正規留学する場合は多くのアクセス方法があり、
また大学の種類や数も他国に比べて圧倒的に多いので、国際バカロレア資格=(IBDP)を持たずとも
進学方法は色々あります。
むしろアメリカの大学を希望する場合は
IBDPカリキュラムでない方が無難だと思っています。
どう言った理由からかご説明したいと思います。

アメリカの大学受験の合否判定の基準を知ろう

アメリカの大学の合否の判断は

1、高校の成績
2、SAT/SAT subjectのスコア
3、TOEFLのスコア(必要かどうかは状況による)
4、エッセイ
5、課外活動
6、ボランティア活動
7、面接
8、推薦状

と色々な要素を絡めて合否が下されます。日本のAO入試に近い感じです。

アメリカは大学の数や種類が多いので誰にでも門戸がオープンな大学も無限にあるので
頻繁に言われる『アメリカの大学は入学が簡単』は難易度が低ければ言える事かもしれませんが
一流大学に入学するのは成績は勿論の事、総合人間力が問われ
日本の大学受験とは違った大変さがあります。

5番の課外活動というのは、
勉学とは別に自分が何に時間を有効に使ったのか?どんな実績があるのか?がとても重要視され
6番のボランティア活動をして
自分は社会にどんな貢献をしているのか?
もとても重要視されます。

日本の入試にはあまり馴染みがないですよね。

世界大学ランキングから見るアメリカの大学

世界大学ランキング上位校が必ずしも素晴らしい大学とは限らない訳ですが、あくまでも
1つの目安とするならば上位100以内の大学のうち3分の1はアメリカの大学です。

World University Rankings 2020

QS World University Rankings 2023: Top global universities


娘の在籍していたIB校では、IBDP高得点で高校生活を色々な活動に費やし実績がある生徒は
アイビーリーグに合格しています。
またアイビーリーグでなくても50位以内の大学に続々と合格しています。


IBDPはアメリカの世界ランキング上位に上がる大学の合否に有効です。ですが、デメリットもあるのです

あみこ

国際バカロレアカリキュラムからアメリカの大学受験はデメリットがあるの?

デメリットというより時間的にとてもハード。

国際バカロレアを履修している生徒はそのスコアがアメリカ大学受験の合否判定に必要な
『1、高校の成績』にあたります。
IBDPプログラムを履修するだけでもとてもハードな上に(とにかく課題が膨大な量)
それ以外に自分でSATの勉強をして、スコアが揃うまで何度も受験をし、
ボランティアし、
課外活動を積極的にこなし、
自分はどういう人物であるのかその存在を十分アピールしなくてはなりません。
デメリットというか、
IBDPだけでもやる事が多いのに、それ以外の事もこなすだけの
体力、気力、時間管理、自己管理を鍛える必要があるのです。

その苦労をした分、希望の大学に合格できた喜びは何にも変えがたい自信につながるのだと思います。

また、
SATより高度なAP (Advanced Placement) という大学レベルの内容を履修し、
スコアも揃えて大学のオファーに臨む学生もいます。

個人的には、アメリカの大学しか進学を考えていない場合なら
アメリカンスクール、アメリカの教育カリキュラムを採用している
インターナショナルスクールから受験した方が子供の負担は少ないのでは?
と正直思います。

あみこ

とはいえ、

国際バカロレア(IBDP)保持者が、多くのアメリカの一流大学に進学しているのは
『国際バカロレアカリキュラムは課題が多く、その上高水準』である事はアメリカの一流大学が
認知していて、大変なカリキュラムであるにもかかわらずスコアを揃え、
出願条件をクリアしている事自体が評価されていると考えられます。

国際バカロレア資格を利用して受験するならアメリカの大学?イギリスの大学?

結論から言うと、
国際バカロレア資格はアメリカより欧豪州進学向けにより有効です。

アメリカ
IBDPスコア(高校の成績)も勿論評価されますが、子供の普段の高校生活全てが受験の評価対象と言っても過言ではない、
その代わり合格確定するのも割と早いアメリカの大学受験スタイル。
イギリス(欧州、オーストラリア、ニュージランド)
とにかくIBDPカリキュラム(課外授業やボランティア含まれる)にしっかり集中して
2年間のプログラムを最後までやり通す。且つ、最終の本番の試験が最重要な
イギリス大学受験スタイル。


アメリカの大学の合否判断はこの記事の1番最初に記載しましたが、
イギリスの場合は概ね下記の4点になります。

1、国際バカロレア(IBDP)スコア
2、パーソナルステイトメント(エッセイ)
3、IELTSスコア(受験者の状況による)
4、推薦状
(ボランティア活動は IBDPにカリキュラムに含まれる)


判断基準がアメリカより少ないのです。

が、

アメリカの場合はオファーを貰えた時点で合格確定となるのに比べて
(要するに予測スコアで合格貰えてしまう。早い人は最終学年の11月に決まってします。)
イギリスの場合は5月の最終の本番テストの成績で大学から要求された条件をクリアしていないと
不合格になるのです。
合否の判定が大学入学の2ヶ月前の7月迄分からないので、もし不合格の場合はギャップイヤー
(浪人)をして自分の最終スコアに見合った大学にオファーし直す必要があるわけです。


国際バカロレア試験には2度目のチャンスはないので、1回きりの本番のスコアが全てなのです。

カナダはアメリカの大学受験システムに
オーストラリア、ニュージランドはイギリスの大学受験システムに近いです。
(全て国際バカロレア資格で受験する場合です)


要するに、
どこの国の大学を受験するのも楽はないので、
我が子の特徴や将来の希望に合わせて決めていく必要がありますよね。

日本の一条校の国際バカロレア校からアメリカの大学を受験する注意点

IBDP認定校と言っても、最近認定された日本の一条校は注意が必要

日本には国際バカロレア資格(IBDP)が取得できるスクールは2022年時点で63校です。
その63校の内、約40校は日本の一条校で
バカロレアの認定を受けたばかりの学校が大半です。
中には
日本語プログラムの IBDPカリキュラムも含まれています。(日本語プログラムのIBDPは海外大に評価されない)

正直、
DPカリキュラム新設の一条校の IBスクールではアメリカの名門大学どころか、
DPに合格させる事も難しい話になると思います。
ですので、
アメリカの世界ランキング上位に上がる大学に入学を希望する場合は
『IB認定校』という言葉に惑わされず
日本の普通高校で良いので、学校の成績、 SAT、AP、TOFLEなどのスコアを
整えて臨む方が賢明です。

情報戦!多様なアプローチがあるアメリカの大学進学

冒頭にも記載しましたがアメリカの大学に進学するには色々な方法があります。
それぞれメリットデメリットもありますが、
やはり留学で気になるのは『費用面』だと思います。
誰しもが高額な学費や生活費を4年分支払うのは可能ではなく、
編入という裏技的方法で費用を下げるという経験談を知る事も大事だと思います。

私がこの UCLA編入合格体験記 を読んですごく印象的で共感したのが
卒業後のリターンを見越して自分に投資している学生の姿でした。
長期目線で捉えたり、型に拘らずにチャレンジするマインドこそアメリカの大学合格を貰える
大切な要素なのだと思います。
すごく参考になると思うので、是非DLされて学生のリアルな声を知ってください。

まとめ

1、アメリカの大学の評価基準を知る事が大切
2、国際バカロレア(IBDP)からアメリカの大学受験はするべき事が膨大な量でかなりハード。
普段から時間や自己管理が出来る必要がある。
3、IB資格で受験するならイギリスや欧州の大学の方が有効
4、日本の新設 IBDP認定校からアメリカの世界ランキングに上がる大学に合格できるのは

  まだまだ先の話
5、情報戦!多様なアプローチがあるあるアメリカの大学進学


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