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インターナショナルスクール、後悔しない為に。純ジャパの親が子供に12年間インター通学させるとこうなった。 | グローバル子育てNavi

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インターナショナルスクール、後悔しない為に。純ジャパの親が子供に12年間インター通学させるとこうなった。

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17年間に渡る海外子育ての経験から様々な切口にて 同じ類に悩む人へ情報を発信しています。 元幼稚園教論 元公文インストラクター 米国NLP協会™プラクティショナー
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今回のグローバルインタビューは、
イギリスのセカンダリースクールで(日本で言うところの中高一貫校)
GCSEの理科3教科とA-lebelの心理学を教えているSさん。

国際結婚でもなく、日本語しか話さない母親からイギリスのセカンダリースクールで
イギリス人に理科を教えるに至った経緯や
子ども時代どう育ったのか?など12個の質問をしてみました。

日本人家庭でインターに長く通学するとどんな風に育つ?どんな考えを持つ?
と気になる方の参考になれば幸いです。

また、
イギリスの教育現場の生の声も聞いています。
私たちは日本の教育に関してネガティブに感じる事も多いのですが、
それは日本だけではなくどこの国でもそれなりの問題を抱えているものです。
日本の良い所の再認識をし、
これからのお子様の教育方針のヒントになればと思います。

以下Sさんは私の娘なので親子の会話になります。
ちょっと長い記事になったので、目次で読みたい所だけ読むことも可能です。

Sさんの経歴
幼稚園から中学校2年の途中迄、
ローカルインター、カナダ系インター、IBスクールと香港シンガポール合計4校のインターに通学。

日本でIBインターが併設され半数の授業をインターで受ける一条校に編入
にもかかわらず約2年間殆ど不登校。


高1の6月で退学しタイのIBスクールに編入しIBDPを取得。

イギリスの大学に3年間留学後、
別の大学の院に入り直し PGCEを修了し教員免許を取得。

大学院在学中に受けたセカンダリースクールの採用試験に合格し、
大学院卒業後すぐに就職。

典型的な日本の教育価値観を持ってた親の子が海外のインターナショナルスクールに通学すると子どもはどんな苦悩を抱えるのか?

どんな苦悩を抱えてたか?と聞かれたらもう記憶は薄れてきてるけど(笑)何かしら学校と家庭の間で違和感を感じていた(笑)かな。
インターナショナルスクールの世界はとにかく楽しくて、出来るできない関係なしに自分に自信を持っていられるし、子供ながらにセルフイメージを高く持てたよね。
だから転校もインターだったら問題なかったでしょ。だけど
日本コミニティーだとそう思えなくて、賞賛されるものがなければセルフイメージを高く持ってはいけない雰囲気を感じていたと思う。
あと、人のネガティブな側面を見てその人を判断するイメージもあって
いつ本帰国になって日本の学校に行く事になるんだろう?と恐怖に思ってたよね。

Sさん



ずっ〜と恐怖に思ってたよね。そう思わせてしまった理由の1つとしてママの自己肯定感の低さが関係していて、
セルフイメージを高く持ってはいけない、後ろ指さされてはいけない教というか(笑)昔より遥かにマシにはなったけど根強く思考として残っている。

あみこ

 


親の立場から考えると、特殊な環境の中での子育てだったし、他の日本人ママも同じ傾向にあると感じてたから、個人の問題というより、時代や日本のそれまでの教育の影響だと思う。

Sさん



インターに通学する年数が長くなって親に対してすごい自己主張する子になったよね。
ママは親に凄く従順だったのに、この子は屁理屈言う子だなぁとイラッとしてたのを覚えてるわ(笑)

あみこ

 

子供ながらに「ママ達の価値観は私とは違う」といつも思ってたし、時には訴えていたよね。
だって学校では「自分の考えはどうなのか?」と散々仕込まれてきた訳だから。だけど
家族の愛情も沢山受けて育って来たから今の自分があるのもよく分かっているから感謝してるし、大好きだけどね。

Sさん


インターっ子が持つ日本語、日本に対するイメージは?

日本語はきちんと。がルールな言語(笑)詳細まで意思疎通できる言語だけど、その反面、汲み取りも必要で面倒(笑)

Sさん


「日本人だから日本語がきちんと話せないとバイリンガルとは言わない」
とか
「子供がきちんとした日本語を話さないのは母親の責任」
とか
「 空気を読めない子」
と言う言葉ほど恐ろしいものはなかったわ。

あみこ

 

その発想自体が人の弱点を見てその人を判断する価値観だと思う。いつか日本語に困るから、恥ずかしい思いをするからと言う理由で勉強する気にはなれない。
勉強ってもっとポジティブな目的があって上達するものでしょ。
だけど
日本や日本人が嫌いな訳ではないよ。
日本の組織(学校や会社や役所)に関しては良いイメージがないけど、
イギリスに居てると日本人である恩恵を受ける事が頻繁にあるし(笑)

Sさん


例えば
第一に日本パスポートの強さ。(今は)
それと日本出身だと言えば他のアジア諸国出身の人との反応が全然違う。
東京に憧れていたり、アニメや特に日本食への関心はリスペクトの域で食いつきが違う。
なので、これからは私がもっと日本の良い面を知って、海外の人に日本の事を色々教えてあげたいなとは思ってる。

Sさん


それは嬉しいね。
昔は親が一生懸命日本の事を教えようと頑張っても受け付けない感じだったけど、やっぱり本人の気持ちが大事やね。親はそれを待てなくて焦燥感を感じるんだけど。

あみこ



長い海外生活や帰国子女生活で大変だった事は?

海外生活で大変だと思った事はなかったけど、中2で帰国子女として日本に戻った時は最悪だった。
元々日本を色眼鏡で見ているのもあるけど、実際にその環境に入ってみたら、
インターの世界とは全然違い、逃げ場も無くなって中2にして私の人生終わった感しかなかった。

Sさん


そうやね、あの時は私も本当に辛かったけど、例えばどんな事に違いを感じた?

あみこ


正解は答えられないけど、自分の意見を言うと変わった子扱いされる、インターでは評価されるのに。
今まで成績は良かったのに評価の基準が違うから全く点数が取れない。
私って実はアホやったん?と絶望、
セルフイメージ駄々落ち(笑)

Sさん


ママはこれを恐れてインターに行きながら日本でも困らない勉強をさせようと一生懸命だったけど、そもそも日本の教科って生徒が面白く感じられるように出来てなくって、面白くない事、興味ない事を克服するのが自分の気質に全然合わない。

Sさん


日本人だから仕方ないでしょう?とか曖昧な理由をいつも言ってたよね、日本の中では凄く恵まれた環境なのにとか、自分とは捉え方が違う娘を理解出来なかったのも認めるわ。
まぁあの時の日本滞在は親子でどん底だったけど、あの辛い時期があったからママも変わって成長できて今があると思っているけど、だからこそ得れた物もあると思わない?

あみこ


思わない。(笑)今でも日本の学校はトラウマでしかない。もっと肯定的に捉えた方が自分にとっても良いとは分かっているけど簡単ではなく、無理して肯定的に捉えなくても、自然とそう思える時が来るだろうというスタンス。
ママからしたら、日本の中では恵まれた環境と思えるかもしれないけど、私からしたらシンガポールの多様性に満ちたインターの環境とのギャップは壮絶だった。

Sさん


そうやね。感じ方も捉え方も人によって違うから、自然と癒る時が来ると信じて願っているわ

あみこ


反対に長い海外生活で良かった事は?

長かったから海外に馴染んだという訳ではなくて、そもそも自分の気質がインター向きだったのでその世界に自分の居場所ができた事。と、やはり世界中に色々な友達ができた事、これは凄く大きい。

Sさん



子供が親にしてほしかった事ってどんな事?

無い物ねだりとは思うけど、正直、A(アメリカ人の友人)やL(イタリア人の彼氏)の家庭みたいにもっと肯定的な雰囲気で育てて欲しかったのはある。
でも暗黒の日本滞在以降は家庭の雰囲気が随分変わって、私の個性に合わせてサポートをしてくれたお陰で IBを頑張るエネルギーになったと思うけどね。

Sさん


ALの家族は良い所を伸ばすのが上手で、家族の仲がとても良くて素敵な家庭だと思ったよ。
だけどぉ〜、そもそもの文化や環境が違いすぎるので良いところ取りして我が家のスタイルが出来上がった感じやね。

あみこ


インターナショナルスクールやイギリスの大学で勉強面で大変だった事は?

IBDP の2年間と大学でコーディングを履修した時。IBDPクリア出来たら海外大でもエッセイとかは楽に感じると思う。だけど、当たり前だけど更に専門的でその学問が本当に好きじゃないとキツイ。学ぶ内容も想定外のところもあって、大金と大口叩いて留学してるので引き返せないプレッシャーもあったし

Sさん


国際結婚でもなく、母親は日本語しか話さないのに、どうして英語が第一言語になって今に至るのか?

環境の力が大きいと思う。けど、同じ環境でも馴染まない日本のお友達もいたよね。
なので元々の性質かな?私は英語圏の文化がすごく好き。香港に行く前に日本でアメリカ人の先生がやってる英会話教室に行ってた時から凄く楽しかった。気質と環境が整えば親は関係ないと思う。

Sさん


でもアカデミックな事となると、英語が好きだけでは追いつかなくない?

あみこ


確かに。私も成績がいつも良かったとか、IBDPのスコアが凄く高かったかと言えば違う。
だけど、スコアとは違う自信の様なものがあって、例えばエッセーの評価はいつも高かったよね。そういった事が支えになって苦手な分野もついて来る感じ。決して1つの側面だけで判断されないよね。あとはやっぱり本かな?読書好きです!と公言はしないけど、活字に抵抗がなかったから DPクリアできたと思う。



それは今だから言えるけど、母親としては苦手をクリアして楽しめる域に到達してくれたら、我が子はもっと豊かな人生を歩めるんじゃないかと、あれこれ気を揉むものなのよ(笑)苦手分野が追いつかなかったらどうなる?という不安にも支配されるし

あみこ



そのあたりが欧米系ママとアジア系ママとの違いだと思う(笑)人によるところも大きいけど。

バイリンガルや帰国子女、インター育ちに対する幻想と現実とのギャップ

日本ではインター育ちと言うと積極的で自信家でというイメージがあるかもだけど、実際はちょっと違う。
少なくとも私は今も昔も自信がない事だらけ、
運動神経0、体力なし、音楽関係さっぱり、背も低い、日本人なのに日本語変、
1:1は得意だけどグループディスカッションは苦手、パッションも低い。
どこにでもいる普通の人。だけど接する環境が人の弱点はスルーで、長所をみてくれる環境だったから、色々カバーできた。
そこの違いだけのように思う。

イギリスの大学の学部を決めた理由

理系の学部に進学した割には IBの成績はスコア的にはパッとはしなかったよね(笑)だけど単純に学問として理科、特にバイオが昔から好きだったから。それと私は海外で働きたいからビザ問題を考えると理系学部が強いのは明らかだから。

そうそう。何故か?2歳ぐらいの時にパパと本屋で「からだの図鑑」を買ってきて眺めてたのを覚えてる。今も図鑑はあるよ

あみこ


IB VS 日本教育 VS ブリティッシュカリキュラム どんな違いがある?

インターンで色々なイギリスの学校に行ったし、今勤務してる学校も知って私が思う事は
・日本の教育水準は高い。だけど大衆に合わせてで受け身で詰め込みで、個は関係ないよね。
・ブリティッシュカリキュラムも IBと比べたら日本に近い知識重視の所がある。
だけど決定的に違うのは、その知識が間違っていようとも堂々と自分の意見や思う事、を伝えてくるし、発言するうちに論理力がついて来る感じ。
・IBは高度な課題をリサーチ、ディスカッションしてディベートして、実践で知識をつけ多くの情報を論理的に纏めて発表する。大学やグローバル社会で即戦力になる教育。
あと、
イギリスで教育に関心のない地域だと 16歳、義務教育までの子だって普通にいる。
日本で中卒って殆ど聞かないよね。
どこの国でも同じだと思うけど、日々の生活に精一杯で近視眼的であることが普通


イギリスと言ったら有名私学のボーディングスクールを思い浮かべる人も多いと思うけど、
どこの国も経済格差が教育格差につながる問題を抱えていていると言う事やね。日本は下克上のチャンスはまだまだある恵まれた国だと思う

あみこ


イギリス留学する迄ずっとインターにいたから気に留めていなかったんだけど「インターの世界が世界標準」は違う。という事が想像レベルではなく実際に分かった(笑)
ママだって海外生活が長い分、普通の日本人より視野はずいぶん広いと思うし、柔軟だと思うけど、ママの意識が日本のスタンダードかと言ったら違うよね。
どちらかといえば変わった人でしょ?(笑)
大学にはEUがあんなに近いのに旅行でも海外に行った事がないイギリス人だって沢山いて、地方都市民の意識はグローバルなんて関係なくて日本だけが遅れてる訳ではないんよね。
まぁ、言語面と移民という切り口で見たら日本は遅れているかもだけど。あっロンドンは別の話よ。


日本の環境で子供をグローバル人材に育てたかったらどうすれば良いか?

子供によって違うけど、英語に関しては世界で子供なりの良いショックを受ける体験が必要だと思う。短期でも良いから。
日本人がいない環境に入ってみるとか、それが良いショックに変わるには勿論準備や心のサポートは必要だけど。そして自我や羞恥心が芽生える前ぐらいまでが良いと思う。
自分で世界を体験して何かを感じ取らないと、自分の立場が多数に部類される安全なホームグランドでは
例え先生がネイティブであっても、インターに通学してても、日本の文化背景の中だけで成り立つ英語でしかないと思う。


良いショックに変わる準備って何ができる?

あみこ


それまでにある程度英語が話せるとかも大事だけど、違う国の同年代の子がどんな事に興味があるのか?という視点が大事だと思う。英語以外で世界で共通して楽しめるもの、ダンスやスポーツ、音楽やゲーム、そういった分野で自分を表現できる能力を育ててあげるというか。。。

海外大を卒業して、就職して、その先は何を目指しているのか?

前は色々な国で暮らす経験がしたくて、各国のブリティッシュカリキュラムのセカンダリーの先生だとそれが叶うと思っていたけど、今はちょっと違って、あまりに移動が多かったから少し定住したいなとP Rを狙ってる。イギリスでは本当に本当に狭き門だけど。
ダメだったら一旦日本に戻るのもありだし、どこの国でもチャレンジできるベースは整ったから。
あと、別にずっと教員をしたい訳でもなくて、他にも出来る事があると思ってる。
よくあるトップ大学卒の子が狙うような企業に就職したい気持ちは更々なくて、
元々エネルギー低め人間なので時間や場所に関して自由が効く生き方がしたくて海外大に行ったのもあるから、そんな崇高なものじゃないねん。

改めてこうやって文字にすると、自分の子育てについて少し整理された感じがします。
結局
親がアレコレ気を揉まなくても、子供の気質と環境を間違えなければ
(此処に親の都合やエゴが絡むから難しい)
子供がたどり着きたい場所に到着するのだなと。
そして、
親の自己肯定感は子育てにとても影響するとも経験から思いました。
幼少期に日本を出た娘にとっては、私=日本だったのですから。
そういった家庭で足りない部分もカバーしてくれた学校の環境に感謝しています。
また言語習得には日本語でも英語でもその言語にまつわる背景への興味や良いイメージが凄く大切で、
その辺りの認識も甘かったなと思いますが、
とにかく、
不確かな道をよく考え、よく努力もして勇気を持って
親子でここまでよく来たなぁと今は自負しています。
私達親子の軌跡がどなたかの参考になれば嬉しく思います。

海外で子育てする日本人家庭にお勧め本

海外生活をする子供から見た親の描写が秀逸すぎて、主人公の母親と同じ間違えを途中までして来た私には
胸を抉られる思いで読みました。
バイリンガルにさせる為またはダブルリミテッドを恐れるあまりに、
子供自身が学びとる成長の機会を奪っている事。
また、
インターや現地校での残酷な子供社会など、
海外で子育てする日本人家庭に是非読んで頂きたいお勧めの1冊です。


本と同様に帰国子女の苦労や気持ちは、こちらのインタビュー↓からは更に伝わるものがあると思います。

インターナショナルスクール、後悔失敗したくない人はこちらの記事↓で対策を立てましょう。

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