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こんなはずじゃなかった! となる前に … 日本とは違うインターナショナルスクールの部活事情

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17年間に渡る海外子育ての経験から様々な切口にて 同じ類に悩む人へ情報を発信しています。 元幼稚園教論 元公文インストラクター 米国NLP協会™プラクティショナー
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この記事は
「インターの部活って楽しそう〜」
「インターに子供を通学させて部活も打ち込んで欲しい」
と思われている親御さん、または本人に
ちょっと待った!!!という警告記事です。
というのは
意外と知られていないのですが(私も経験するまで知らなかった)
インターの部活って日本の部活とは全然違うのです。
大袈裟にいうと、
部活ごときですが、日本社会と欧米社会の違いが顕著に現れた世界。

なので日本人魂で臨んで
「こんな筈じゃなかった〜」となる前に
一体何がどう違うのか!?を5つに分けて解説しますので
予習にお使いください。

(注意:ここで示す部活とはスポーツ部という前提です。)

① 1番の違いはシーズン制!

シーズン制!? 何それ? と思われましたよね。
インターの部活は、季節学期ごとに参加する競技が変わるということなのです。
例えば
9月〜12月:バスケ
1月〜3月:スケート
4月〜6月:水泳
というように、
沢山あるスポーツ競技を学校側が3シーズンに分けて開くので
その中でやりたいスポーツを選んで参加するシステムなのです。

日本人魂としては
部活は中学、高校3年間、もしくは6年間を通して
同じ部で
「根性、 先輩、 忍耐、汗と涙」 を通してスポ根と技術を磨き上げる場所。
私の世代では時には暴力も許されちゃうブラック的存在でもありました。

シーズンごとに競技を変えるなんてスポ根も技術向上もあり得ません!
と思いますが、
そもそもコンセプトが全く違うのですよね。

シーズン制部活のメリット 

・色々なスポーツを経験してみることで自分の向き不向きを知れる。(低学年の場合)
・シーズンごとに競技、メンバーが変わるので、変化に対する柔軟性が鍛えられる。
・過度に執着せずスポーツを楽しめる。

シーズン制部活のデメリット

・活動が変わるたびにユニフォームや道具、遠征の費用がかかる。
・技術の習得が中途半端に終わってしまう。
 (そもそも技術向上の場ではなく短期集中即戦力集団でコツコツタイプには合わない。)
・特定のスポーツが好きな子には物足りない。

低学年のうちは楽しむを大切に「参加することに意義がある」
と言う雰囲気ですが、
学年が上がるにつれて
「どのクラブも楽しめるレベルの子の集まり」
という一見楽しそうで実は実力者のみの世界です。

要するに

技術向上は個人や民間でやって、そして学校でその成果を実現してね。

学校にとっては美味しいとこどりのコンセプト(笑)

② 1軍、2軍、圏外という棲み分け思考

日本では参加したい部活があれば実力がなくても所属する事はできますよね。
ですがインターではまずトライアウトから。
で、1軍2軍の人数が決まっていてその人数しか所属できません。
しかも条件を満たしていなければトライアウトさえも受けられない、まさしく圏外という残酷さ。
ですがこれは
日の目を浴びずボール拾い的な生産性のない無駄な時間を使わず、
自分が楽しめる事に時間を使いましょうね。
というある意味親切で合理的な考えからでもあります。

③ 部活動も学業成績が関係する

学校の方針にもよりますが、
基本 成績が下降している生徒は試合どころか練習に参加することもできません。
逆に元々成績は振るわないが、部活しながらも成績が上昇している生徒は好印象です。
要するに、
スポーツをする事で勉学もという相乗効果を大切にしていて
日本のようにヘトヘトになるまでさせるバランスの悪い事はあり得ないのです。

④ 上下関係が年功序列ではない

日本にありがちな先輩尊重思考はなく、
実力者が1軍で晴れある「VARSITY JACKET」というチームジャンバーを着用できるという上下関係

⑤ 部活動は練習の場ではなく試合の場

先にも書いたように、
学校は日頃の個人の練習成果や能力を披露する場なので活動は試合なのです。
そして、海外遠征は日常茶飯事。
日頃同国にある他校のインターと試合をし、
海外遠征で他国のインターと試合をして交流を深める。
スポーツ万能な子は修学旅行的なお楽しみも多く、キラキラ街道です。

日本人の特徴を活かす

体格が有利に働く競技はどう考えても日本人は不利です。
日本では活躍できたけど、インターでは思うように活躍できなかった。
または活躍できたけど通年ではなくそのシーズンだけだったという事はよくある話です。
なので
花形的なチームスポーツより機敏な小技が有利に働く競技や
個人プレーなどがお勧めだったりします。

アメリカの大学進学と課外活動

アメリカの大学に進学希望する場合は、
課外活動でどんな受賞歴があるかをアピールします。
スポーツでなくて構わないのですが、音楽、美術、演劇、ダンス、アカデミックな事など、
とにかく得意な事を学校で、もしくは学校外なら個人的に
積極的にやっておく必要があるのですね。
得意が何もなくても、受賞歴がなくても縮こまらずに
情熱を注いできたもの、自分の良いところを肯定的に捉えてしっかりアピールしなくては
アメリカ社会ではやっていけないという事なのです。

我が家の経験談

我が家の娘は私に似てスポーツが苦手なのです。
そして興味のない事は一切やりたくないタイプ。
唯一スイミングを小さい時から習っていましたが、
転居、転校も多かったので継続させる事ができませんでした。

低学年のうちは部活というよりアクティビティーのような感じで
インターの部活はシーズン制でゆる〜い世界なのかと思っていたら
日本とは違う種類の厳しい現実が待っていた。と後のまつり。
ハイスクールで水泳部に入りたいと思った時には
勿論圏外、トライアウトの条件さえも満たしておりませんでした。
実力がなくても希望すれば入部できて片隅で練習はできるだろう
という感覚で惨敗を見ました。

まとめ
インターと日本の部活の5つの違い

1、1番の違いはシーズン制!
2、1軍、2軍、圏外という棲み分け
3、部活動も学業成績が関係する
4、上下関係が年功序列でない
5、部活動は練習の場ではなく試合の場

学校の規模にもよりますが
(少人数の学校はメンバーが集まらないので、実力がなくても活動はできるが
試合でコテンパにされる現実)

インターのハイスクールの部活は
「実力主義、合理的、多様性」
日本の部活は
「努力重視、全体主義、画一性」

という言葉が当てはまり、そもそもコンセプトが違うので心づもりをしておく必要がありそうです。

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